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ROVO
2002.10.5@クラブクアトロ
TJじゅん作的『生音グルーブの旅 其の二』
  
音楽のアンテナを張っている人なら、このステージの噂を1度は耳にしたと思う。けどね、この公演が決まった時点でROVOのことを知っていた広島人は何人いたんだろう? ぶっちゃけ僕も、ライブ直前までは「そこまでじゃないかも…」と思ってたもん。初めてROVOの音に触れたのは『MAN DRIVE TRANCE COMPILATION』というコンピ・アルバム。club CHINA TOWNや能美島のイベントで来広したジャズ・トランス・バンド、SOFTの音源を目当てに買った1枚で偶然に出会った。バイオリンの音とブレイクビーツ…、確かに新鮮だしカッコイイと思ったけど、そこまでは印象に残ってなかったんだよね。で、半信半疑のまま向えたライブ当日…、凄いもの観ちゃった!
  
彼らが登場するまでの会場は、ある意味異様な空気だった。広島初登場というのはもちろんだけど、一部で囁かれていた前評判は本当なのか?と、期待と疑いが入り混じっている状態。みんな腕を組んで、評論家状態っていうか。「こいつら、一体どうなんだろう?」っていう、広島特有の排他的な空気が流れていた。でも、その雰囲気は2曲目あたりまで。激変したもん、みんなの表情が。「いいじゃん、おまえら!」みたいな感じ(笑)。一旦この雰囲気になると広島は熱い!
踊れるインストと言えば9月のスカパラも凄かったけど、彼らの場合は声と動きで煽るでしょ? ROVOは一味違う。純粋に「音」だけで煽ってくれるんだよね。ジャズ、テクノ、ロック…と、次々にテイストを変えていくリズム隊はもちろん、特に秀逸だったのがエレクトリック・ヴァイオリンの音色。楽器なのに声を持っているというか、感情を持っているというか、とにかくエモーショナル。それを奏でる勝井氏の弓の動き一点に、会場中の意識が集中していたというか「クアトロの天井を突き破るかの様な…」これが僕の感想。
「飛んだ」「素晴らしかった」「凄いものを観た」「自分が何処に立っているのかさえ、分からなくなった」。大げさじゃなく、ライブ終了後の会場は、こんな言葉で溢れかえっていた。なんだか夢を見ていた様な気分だった。言い過ぎ? でも、本当にそんな空気だったんだよ。あの日のクアトロは。
  
その日、その時、その場所だけ、同じ空間を共有したからこそ分かち合える感動。他の何にも置き換えられないライブだけの魅力だよね。必ず再来広は実現すると思うけど、この夜と同じテンションだとは限らない。ライブは生ものだから。でもね、ROVOに限っては「次も絶対凄いよ!」って、大勢に言いたい。少なくとも、その可能性は極めて高いと思います。直感的にそう思います。
  
TJじゅん作の次なるレポートは『生音グルーブの旅 其の三』。アボリジニ族の民族管楽器・ディジュリドゥーの奏者、ピーター・スポエッカー氏のライブです。

(Text by じゅん作)

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